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このシーン

好きな作品の中からお気に入りのコマを一つ選んでもらい、 『ワタシはこの作品のこういう所が好きなんだーー!』と熱く語ってもらってます。どうぞお楽しみ下さい。 まるでラブレターを貰ったみたいで、ドキドキしてます。協力してくれた皆様、愛あふれるレビューをどうもありがと!

おひさまの人

ふつうの人の持つ、力強い包容力を、遠くの海を照らす灯火のように描いている……I.T.

少女のダークな感情を描いた、珍しい話だと思う。
このシーンは、とりわけ少女の心を照らす秘密の儀式のようで、
印象に残っている。

ココロが砂糖に火をつける瞬間、底なしの恋愛感情に溺れていく自分を、
もうひとりの醒めた「自分」がじっとみつめているような、
とても不思議な気持ちになるのだ。

嫉妬ややるせない感情が、まるで暴風雨のように、
心のやさしさや細やかな愛情を吹き飛ばしてしまう。
だれだって経験したことがあるそんな冷たい感情を、
おおらかに溶かしていくのが「おひさまの人」(ココロ)だ。

瓜生作品のはじまりが、こんなささやかなおまじないだったとは。
これはぼくにとって、嬉しい発見だった。

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